2011年5月31日火曜日

梅雨のさなか

こんにちは、林レンジャーです。
今年は早い梅雨入りですね。
今日は雨は降ってなく、時々、青空が見え隠れしながら、厚い雲が広く空を覆っています。
そんな梅雨の晴れ間を利用して園内を観察すると、樹の枝に泡を発見。

モリアオガエルの卵塊
















この泡状のものは、モリアオガエルの卵塊です。
下は池になっていて、孵化すると落ちて下の池でオタマジャクシは生活を始めます。

モリアオガエル



















また、こんな可憐な花も見頃をむかえています。

ユキノシタ


















梅雨の最中も色々な生き物が活発に活動しています。
雨具の用意を万全にして、小峰で自然観察してみてはいかがですか。

林レンジャー



2011年5月17日火曜日

アリとスミレ

こんにちは。村上レンジャーです。
初夏、日に日に草丈が伸び、毎日園内を歩くたび景色が変わっていきます。
3月には小さく可憐に咲いていたスミレも、今では葉っぱがこんなに大きくなりました!


これは「アオイスミレ」の葉。よくよく見ると、根元に果実(実)がついていました。
先日、これをひとつ失敬して、ある実験をしてみました。

果実のなかのタネを、アリの巣のそばに置いてみると…

















すぐさまアリが巣の中にひきこんでいきました!

















このアリは自分より大きいタネを持ち上げダッシュ!

アリがくわえているスミレのタネの透明の部分、じつはこれがアリの大好物。
いろいろな脂肪酸や糖をふくんでいて、アリにはごちそうの匂いがするようです。
スミレ以外にも、カタクリやムラサキケマンのタネなどもこれをつけています。
(エライオソームや種枕(しゅちん)などと呼ばれています)。

なんでこんなものをつけているのか…は、もうおわかりですか?
こんな風にタネに「えさ」をつけることで、アリにタネを運んでもらい、より遠くに子孫を広げよう、という植物の戦略なのです。

















こんなところにスミレが咲いていたら、アリのしわざかもしれません…。


村上レンジャー

2011年5月10日火曜日

開花情報

こんにちは。村上レンジャーです。
連休も終わり、あっというまに5月もなかばになりました。
24節気では「立夏」をむかえ、今日も、もう夏?と思うほどの陽気。
新緑がぐんぐんと萌え出て、公園の風景も春から初夏へと移り変わっています。

そんななかで、私のおきにいりはこちら
ノミノフスマ



















谷戸田のまわりで、直径5ミリほどの可愛らしい花を咲かせています。
葉もとても小さく、ノミの着るふすま(夜具)の様だ、ということでこの名がついたとか。
ネーミングもとても可愛らしくありませんか?

そしてもうひとつのおきにいりがこちら。
キュウリグサ



















なかなか気づかないけれど、とても美しいワスレナグサに似た青い花を咲かせる「キュウリグサ」。
こちらもとても小さく、爪の先ほどの大きさ。
この葉っぱをもむとキュウリに似たにおいがすることから、こんな名前になりました。
毎年この花を見るたび、ついついにおいをかいで確かめたくなってしまいます。


どちらも道ばたや畑のまわりなどに咲く、身近な野草です。
とても小さいのでつい見すごしてしまいますが、みなさんの家のまわりにもある植物です。
見つけたら、しゃがみこんでじっくり観察してみてください。

その他にも、
チゴユリ、ホウチャクソウ、ヤマブキソウ、クワガタソウ、フデリンドウ、ウマノアシガタ、
キツネノボタン、ニョイスミレ、クサイチゴ、ハナイカダ、ミズキ、フジ
などが見頃をむかえています。

初夏の小峰公園にぜひおこしください。


村上レンジャー