2015年3月11日水曜日

今日も切ってます





「 十二の日は 山で木ぃ切ったりしちゃいかん 」


「 どうしてですか? 」


「 山の神様が木の数をかぞえる日だ。
    そんなとき 木ぃ切ったりしたら 命持ってかれんぞッ 」



全国に伝わる 十二様(じゅうにさま)。
その習俗が 小峰にも残っていました。


信じるか 否かは あなたしだい・・・。








今日は 園路脇の立ち枯れたコナラを切ります。

12日は明日だから いのち持ってかれることはなさそう。

それでも 安全対策はしっかりとして、
伐倒作業に取り掛かります。



「 ロープの高さは こんくれぇで いっか? 」

「 そんなもんで よかんべぇぇ 」










たとえ 枯れているとしても、
大きな木を切る前には 清めを・・・。


「 んじゃ まぁ、 切んぞッ 」









激しく噴き出す 大量の木屑。

野鳥の声を掻き消す エンジン音。


いざ、切るときには 躊躇はありません。

チェーンソーのブレードが吸い込まれるように
コナラの幹に食い込んでいきます。










ほんの一瞬の静寂。


つぎの瞬間 バリバリと音をたてて、
立ち枯れのコナラは 身を横たえました。



樹齢 約25年   (年輪推定)


小峰公園が開園した頃に
芽生えたコナラでしょうか・・・。









芽生え、育み、 そして 切る。
枯れて なお切り倒す。

里山の森は 人の手が加わり、
そうして続いてきました。


この子どもたちが 大人になったとき、
豊穣な小峰の森が 残っているように・・・

今日も 木を切っています。





 鈴木 レンジャー (たか)