2015年3月26日木曜日

春の儚い命…

東京にも桜の開花宣言が発表されました☆
待ちに待った春が訪れたようです!



















小峰公園の桜の開花はまだですが、「里山の小さな春」を
楽しむことができます。園路沿いにツクシが出ていました。


みなさんは、「スプリング・エフェメラル」と呼ばれる生きものを
ご存じでしょうか?
「春の儚い命…」、「春の妖精…」とも呼ばれ、春先の短い間だ
けその姿を目にすることができます。外見が華やかな種が多い
のも特徴です。


現在、園内で確認されているスプリング・エフェメラルです。



















白い大きな花が、ひと際目を引く「アズマイチゲ」の花です。
キンポウゲ科のイチリンソウやニリンソウの仲間で、花弁の
ようにみえる白い部分は「萼片」です。下草刈りが行なわれ
る日当たりの良い場所を好みます。



















スプリング・エフェメラルでもっとも有名なのは、この「カタクリ」
です。その美しさから「春の女神」と称されることもあります。約
7~8年かけて一枚葉の姿で春を過ごし、二枚目の葉がつける
頃に花を咲かせます。この地道な成長過程が、カタクリの花を
より美しく感じさせてくれている気がします。


昆虫の中でも、スプリング・エフェメラルと呼ばれる種類がいます。


















シジミチョウの仲間の「コツバメ」です。午前中に活動し、草や
葉の上にとまって日光浴をします。翅(はね)を開くことはなく、
裏側の面を太陽に向けるように傾けて、体を温めます。
午後になるとほとんど姿がみられなくなり、身近な生息しなが
らも不思議な生態をもっています。

儚い命だからこそ、感じとることのできる自然の美しさや素晴ら
しさ、おもしろさがあります…
「スプリング・エフェメラル」を観察するのは「今」です!

畑田レンジャー