小峰ビジターセンターでは、年間を通して一連の稲作を体験し、
”つくって食べる”よろこびを味わうプログラム「谷戸田の稲作」を
小峰公園内の谷戸田にて行っています。
今回は、12月10日(日)に行われた「第8回 お米をおいしく食べよう」の
様子をご紹介します。
当日は、雲一つない青空で絶好の野外活動日和となりました。
まずは前日から吸水させていたもち米を軽く洗い、ぬかを落とします。
農薬を使わず育てたお米には黒い粒が多く入っています。
これは、成長過程でカメムシなどに食べられてしまった痕。
「黒い粒がたくさんあるってことは、
その分生きものがたくさんいるってことなんだね。」
しかし、黒い粒は食感が悪くなってしまうため、
みんなで一粒ずつ丁寧に取り除きました。
ぬかを落としたもち米は、薪ストーブとせいろを使って蒸しました。
蒸しているときに、蓋の間からもれる蒸気の
おいしそうなお米のにおいに、お腹が鳴ってしまいます。
「あ~早くたべたい!」
「食べる前につかなきゃ食べられないよ。」
という会話が聞こえてきました。
もち米が蒸せたら、臼と杵で米粒を潰していきます。
手早く準備し、2本の杵で息を合わせてもちをつく大人の姿に
子どもたちは見惚れていました。
いよいよ子どもたちの出番です。
重い杵を力いっぱいふりあげ、周りの掛け声に合わせてつきます。
出来あがったらつきたてあつあつのおもちを食べます。
「いただきます!!」
みんなで力を合わせてついたおもち。
そして、春から自分たちの手で育てた米でつくったおもちの味を、
一噛み一噛み味わって食べていました。
食べ終わったら、自分の使ったお椀を
米のとぎ汁で洗います。
とぎ汁に含まれるぬかがお椀の汚れを落としてくれるのです。
「おばあちゃんの知恵!って感じだね。」
「そうだね、昔のひとはどんなものでも無駄にはしなかったんだね。」
次回は、1月中旬に「お米づくりのふりかえり」を行います。
(梅垣レンジャー)