毎月第1日曜日に「里山ミニ教室」
というイベントを開催しています。
※平成30年度3月をもちまして、里山ミニ教室は終了となりました。
当日申込制で気軽に参加でき、
午前はガイドウォーク、午後はクラフトと、
それぞれの体験を通して、
四季折々の自然に触れることができるイベントです。
今回は、3月4日(日)に実施した里山ミニ教室の様子をご紹介します。
ガイドウォーク『小峰の冬芽探検隊』
道端に野草の花がみられるようになってきましたが、
樹木の多くは、まだ芽を閉じたままです。
冬の間、樹木はどのように過ごしているのか?
今回のガイドウォークは、小峰公園で活動する
ボランティアのメンバーが、冬芽の観察を通じて、
樹木の「冬の暮らし」を紹介しました。
ビジターセンターの駐車場の脇には、
3種類のサクラが並んで植えられています。
(ヤマザクラ、ソメイヨシノ、オオシマザクラ)
虫眼鏡で、枝の先をよ~く観察してみると…
このぷっくり膨らんだ芽の中には、まだ未発達の花や葉が入っています。
鱗片という、「魚の鱗」のようなものに覆われていることから、
「鱗芽(りんが)」と呼ばれています。
少し離れた場所から観察しても、表面が毛で覆われて
いることがわかります。
冬芽(花芽)を分解することで、中に花が折りたたまれている
様子が確認できたり、香りを楽しむこともできました。
実際に参加者が触れてみると…「うわぁ~ベトベト~」
樹脂に覆われているからです。
このベトベトした樹脂は、昆虫などを寄せつけない
効果があるそうです。
冬芽のさまざまな形や生活スタイルは、
長い冬の厳しい寒さや乾燥、そして外敵などから
身を守るためのものだと考えられています。
普段は、目にすることのない樹木の暮らしにふれ、
参加者にとっては、新しい発見の連続だったようです。
※小峰公園内では動植物の採集をご遠慮いただいております。
ご理解とご協力をお願いします。
(畑田レンジャー)
クラフト『春よ来い!ウグイス笛をつくろう』
3月を迎えた小峰公園では、
ウメの花が見ごろになりました。
梅林の中では、メジロやシジュウカラといった
小鳥たちが軽やかに飛び回っています。
そんな鳥たちの中でも、「梅と鶯(ウグイス)」は
春本番を思わせる季節の風物詩として、
イラストなどでもよく見かける組み合わせです。
現代では、ウグイスの鳴き声は
「ホー、ホケキョ」と例えられていますが、
平安時代(約1200年前)には
「ウー、クイス」と聞き取られていました。
このように、ウグイスの鳴き声は
時代とともに聞こえ方も変わってきました。
今回のウグイス笛は、
どのような鳴き声に聞こえるのでしょうか?
笛の本体になる篠竹を紙やすりできれいに磨きます。
続いて、篠竹の中心に穴を開けます。
そこへストローで息を吹き込むと、
空気の流れが筒の上下に分かれます。
それにより、篠竹の中の空気が振動することで、
鳥の鳴き声のような音が鳴るというしくみです。
最後に篠竹のかけらで翼やクチバシの飾りを取り付ければ、
オリジナルウグイス笛の完成です!
音は写真に残せないことが残念ですが、
透き通った笛の音は、美しいウグイスのような音色でした。
音の出る道具を用いた野鳥観察をご遠慮いただいております。
野生動物の生活を尊重し、驚かさずに観察していただきますよう、
ご理解・ご協力のほどよろしくお願いいたします。
(宮嶋レンジャー)