2011年7月30日土曜日

ヒメギス、ある夏の日。。

こんにちは。
今日は曇り空が広がっていて、いつもより、涼しく過ごしやすいですね。
しかし、セミの大音量の鳴き声を聞くと「真夏」という感じがします。。

さて、そんななか、いつものように園内を歩いていると、活発な昆虫はセミだけではないようです。
下の写真、一見、ただの草やぶなのですが、 じっくり見るとある昆虫が5匹ほど見られます。
わかりますか?(クリックすると大きく見れます)





















正解はヒメギスという昆虫が5匹! 小さい範囲でたくさん見られました。

じっくり見ていると羽を震わせて「ジージー ジージー」っと鳴いているものもいます。
(鳴くのはオスのみで、メスに対する求愛、また、他のオスを追い払うために鳴いています)

さらにじっくり見ていると、あるオスが鳴きながらメスに近づいて行きます!

左がメス 右がオス






















積極的にアプローチしてるのでしょうか。どんどん近づいて行きます。
しかし、間もなく、、、




















メスは後足を使って、オスを追い払っています。残念ながらアプローチは失敗だったようです。。(泣) フラれたオスは、また違う場所で鳴いていました。

つかの間でしたが、ドラマのワンシーンを見たような気持ちです。(オスに深く感情移入しました。笑)

さて、ここはどこかというと、谷戸田の近くの草やぶ「緑の回廊」です。
とても観察しやすいのでオススメですよ。

林レンジャー

2011年7月23日土曜日

桜尾根のヤマユリ

今日から大暑。
文字通り、快晴が続き、一年でもいちばん暑さが厳しいころです。
台風が去ってしばらく過ごしやすい日が続いていますが、だんだんと
夏の強い日差しが復活してきました。
そんななか、いまちょうど見頃なのが「ヤマユリ」
 
ヤマユリ




















桜尾根の周辺で大輪の花を咲かせています。
尾根を歩くと、ぷう~んと強い甘い香りがただよってきます。


















 かつてここ小峰公園が公園になる前、桜尾根は地域の共有地としてまぐさ(牛や馬の飼料)や薪を採る場所でした。地元の方のお話では、頻繁に草刈りに入るため今よりもひらけていて、ヤマユリやマツムシソウが咲き乱れる場所だったとのこと。

そのころに比べれば数は減ったようですが、いまでも月下旬にはヤマユリの咲く風景を見ることができます。
尾根では、ヤマユリのほかにもオオバギボウシ、ヤマハギなど夏の花が見頃です。
ヤマユリの咲く夏の桜尾根にぜひいらしてみてください!

ただし大暑の強い日差しには要注意。日よけや飲み物をもってお出かけください。




村上レンジャー

2011年7月12日火曜日

梅雨があけて

例年より早い梅雨明けをしてからというもの、
小峰公園では毎日夏らしい日が続いています。

むせかえるような熱気にやられながらも、
鳴き始めたセミの声や青々と茂る草花に、
季節の変化を確かに感じることができます。

最近開花している野草で、ちょっと変わったものをご紹介します。

















オオカモメヅル(ガガイモ科)

















イワタバコ(イワタバコ科)

どちらも目立たず、地味な部類の花なのですが、よーく観察すると
かわいいし、花のつくりなどが変わっていて面白いんです。

オオカモメヅルはガガイモ科らしく毛むくじゃらの花弁をしていて、
おしべとめしべはくっついて柱のようになっています。
果実は髭のように長い毛で、ふわふわ風にのって飛んでいきます。

イワタバコは高尾山や、ここらでは金剛の滝が有名ですね。
「水の染み出るような岩場」に群生する姿が、いかにも涼しげです。
小峰公園でも「水の染み出るような岩場」を探せばみつかりますよ。
……まぁ、蛇口つきの「水の染み出る岩場」ですけど。

ただこの2種、もうすぐ花が終わってしまいそう。
その代わりに咲き出したのが、みなさんお待ちかねの

















ヤマユリ(ユリ科)

です。
ヤマユリは観賞用にもされていますが、やっぱり自然の中で
見る姿が一番生き生きとして美しいですね。
この花には強い芳香があり、香りだけでその存在に気づくことも。
まだまだ見頃はこれからですが、堂々と、気品のある姿は
一見の価値アリ! ですよ。

ぜひ小峰公園に遊びにきて、本物を見て、香りをかいでみてくださいね。


谷本レンジャー

2011年7月5日火曜日

夏はもうすぐ・・

梅雨空のすずしい日と真夏のような暑い日が交互にやってきますね。
皆さまは体調を崩したりしていませんか?
さて、最近お問い合わせの多いヤマユリ。
下の写真のようにまだつぼみの状況です。
















例年7月中旬ぐらいから咲き始めるのですが、
まだつぼみもかたく閉じていて、開花は少し遅れそうな感じがします。

その他、今小峰では↓のような夏の花が見頃です。

オカトラノオ
虎の尾のような花をつけることからオカトラノオという名前がついています。
さくら尾根の庚申塔の近くにたくさん咲いています。


タカトウダイ
色味は地味ですが、形が幾何学的で見ていると引き込まれるような感覚があり、個人的に好きな花です。


そして今日は、こんな昆虫に会いました。

キボシカミキリ

触覚が体の2倍以上あるキボシカミキリ。この触覚からのどのような感覚情報を受け取っているのでしょうか。。 と、少しキボシカミキリの気分になってみましたが 、、、本人に聞いてみたいものです。。

小峰は梅雨と夏が入り交りながらも、少しづつ夏の色が濃くなっています。
ぜひ、小峰で夏の生物を探して夏を先取りしてみてはいかがですか?

林レンジャー