今日は夕方から雨、という予報どおり昼過ぎから雲が増えはじめ、午後はどんよりとした空模様です。明日は冬至、一年でいちばん昼が短い日。北向きの小峰公園は午後3時ごろにはだいぶうす暗くなりはじめます。午前中は幼稚園の子供たちでにぎやかだった広場も、午後はひっそりと静かです。
ぐっと冷え込み、霜で一面真っ白になった日を境に、冬本番、といった様子になりました。
そんな桜尾根にも、まだ緑の葉がありました。
ぴったりと地面にはりついているのは。ノアザミでしょうか。
大きな葉をひろげています。
ウサギの耳のように毛深くてやわらかいのは、ウツボグサ。
よく見ると、冬のあいだでもこんな風に地面にぴったりとみどりの葉をひろげている植物が沢山あります。
背をかがめて風をよけていれば、晴れた冬の日の地面の上は意外と暖かい場所。丈の高い草は枯れているので、地ぎわで四方八方に葉を広げてたくさん陽を浴びることができます。
冬の間に光合成をして栄養をたくわえて、春や夏にそなえる、植物の知恵です。
もうひとつ、桜尾根で背をかがめてひっそりとしている植物をみつけました。
若干落ち葉にうもれ気味の、かわった模様の葉っぱ。
落ち葉をどけてみると、葉の下から花が現れました。
どこだかわかりますか?
ぴたっと地面に密着するように、2、3個の花がついています。これは「カンアオイ(カントウカンアオイ)」の花です。この植物は冬に花を咲かせますが、だいたい落ち葉に埋もれてかくれているため、なかなか目にとめられません。
昆虫の少ない冬に、こんなに目立たなくて、どうやって繁殖をしているのでしょうか。実は色々な説はあるものの、まだ詳しいことはわかっていないようです。
カタツムリだとかヤスデが花粉をはこんでいるのではないか、との説もあるそうですよ!
少し変わった、冬の花は、なんともミステリアスな花でもありました。
みなさんも冬の小峰公園で、少し目線を低くして、背をかがめて歩いてみてはいかがでしょうか。
村上レンジャー