わたしは アズマヒキガエル。
ここで ずっと 暮らしてきた。
何年も、 何年も。
ここで 畑を見守ってきた。
去年も、 その前の年も。
今年も 収穫のときを 迎えたようだ。
夜な夜な現れる イノシシの群れから、
トタン板の壁が 作物を守っていたことを・・・
芋を掘り上げたときの、
歓声の大きさと その重みを・・・
湯気があがった瞬間に、
皆が 飾り気のない笑顔になることを・・・
わたしは 知っている。
さぁ~て と、
畑も 静かになったことだし、
ぼちぼち 眠る準備でもするか。
鈴木 レンジャー (たか)