過ぎ行く秋を感じながら
園内を歩いていたら、ふときらめく宝石をみつけた。
その宝石はふつうに歩いていたんじゃみつからない。
ちょっと立ち止まって目線をゆっくり落としてみる。
まるで龍のひげみたいに伸びた、
深緑の細長い葉が生い茂っているのが見つかるはず。
その色濃く長い葉をかき分けると、根元にそれは現れる。
この細長い葉を持つ植物は「ジャノヒゲ」。
あるいは、「リュウノヒゲ(龍の髭)」ともよばれる。
野山や庭園に生える植物で、
宝石のように見えるのは実の部分だ。
まるで、高く高く透きとおる秋の空を
ぎゅーっとまるめて閉じこめたみたいにきれいな瑠璃色をしている。
里山の”ラピスラズリ”みぃつけた!
(梅垣レンジャー)