2010年12月28日火曜日

冬本番

こんにちは。林レンジャーです。
今日はとても寒いですね、、どうやら年明けも寒くなるそうです。。
こんな寒い日でも小峰公園の野鳥たちは、活発に活動していました。
最近、観察しやすいのは、こちらの鳥。

















ツグミですね。午前中にふれあい広場で10羽ぐらいの群れをよく見ます。
あとは、残念ながら写真はないのですが、、ミソサザイをひのき広場で観察できました。
春に鳴き声を聞いていましたが、ようやく姿を確認しました♪
冬も本番となり、野鳥観察シーズン到来ですね。

●現在、小峰公園で確認できる野鳥
ノスリ、トビ、コジュケイ、キジバト、アオゲラ、アカゲラ、コゲラ、キセキレイ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、モズ、ミソサザイ、ルリビタキ、ジョウビタキ、アカハラ、シロハラ、ツグミ、ガビチョウ、ソウシチョウ、ウグイス、エナガ、ヤマガラ、シジュウカラ、ヒガラ、メジロ、ホオジロ、カシラダカ、ミヤマホオジロ、アオジ、カワラヒワ、イカル、スズメ、カケス、ハシブトガラス


さて、小峰ビジターセンターは今日で仕事納めとなります。
年明けは1月4日から開館となります。
このブログ形式の自然情報も始めてから、あと少しで半年になります。
まだ手探りしながら、更新していますが、よりよい情報を皆さまにお届けしていきたいと思っています。
来年も小峰ビジターセンターをよろしくお願いいたします。
では、皆さま、良いお年を!!!

林レンジャー

2010年12月21日火曜日

背をかがめてみると…

 今日は夕方から雨、という予報どおり昼過ぎから雲が増えはじめ、午後はどんよりとした空模様です。明日は冬至、一年でいちばん昼が短い日。北向きの小峰公園は午後3時ごろにはだいぶうす暗くなりはじめます。午前中は幼稚園の子供たちでにぎやかだった広場も、午後はひっそりと静かです。

 12月も中旬の桜尾根は、こんな景色。



 ぐっと冷え込み、霜で一面真っ白になった日を境に、冬本番、といった様子になりました。

 そんな桜尾根にも、まだ緑の葉がありました。


 ぴったりと地面にはりついているのは。ノアザミでしょうか。
大きな葉をひろげています。

ウサギの耳のように毛深くてやわらかいのは、ウツボグサ。 


   よく見ると、冬のあいだでもこんな風に地面にぴったりとみどりの葉をひろげている植物が沢山あります。
背をかがめて風をよけていれば、晴れた冬の日の地面の上は意外と暖かい場所。丈の高い草は枯れているので、地ぎわで四方八方に葉を広げてたくさん陽を浴びることができます。
 冬の間に光合成をして栄養をたくわえて、春や夏にそなえる、植物の知恵です。

 もうひとつ、桜尾根で背をかがめてひっそりとしている植物をみつけました。
若干落ち葉にうもれ気味の、かわった模様の葉っぱ。


 落ち葉をどけてみると、葉の下から花が現れました。
どこだかわかりますか?



 ぴたっと地面に密着するように、23個の花がついています。これは「カンアオイ(カントウカンアオイ)」の花です。この植物は冬に花を咲かせますが、だいたい落ち葉に埋もれてかくれているため、なかなか目にとめられません。

 昆虫の少ない冬に、こんなに目立たなくて、どうやって繁殖をしているのでしょうか。実は色々な説はあるものの、まだ詳しいことはわかっていないようです。
カタツムリだとかヤスデが花粉をはこんでいるのではないか、との説もあるそうですよ!


 少し変わった、冬の花は、なんともミステリアスな花でもありました。

 みなさんも冬の小峰公園で、少し目線を低くして、背をかがめて歩いてみてはいかがでしょうか。

村上レンジャー

2010年12月7日火曜日

冬のお客さま?

ついこの間まで、鮮やかに色づく木の葉が訪れる人々の目を楽しませていた小峰公園ですが、足元の落ち葉がだいぶ積もってきたと思えば、もう葉を落とした裸の木のほうが目立つようになってきました。
北向きの谷戸にある小峰公園は、周囲よりすこし気温が低いようで、朝晩の冷え込みはもう冬を感じさせます。

ここのところ園内ではあちらこちらで団体様がにぎやかです。
団体様といっても人間のお客様ではありません。
群れでやってくる野鳥、 「イカル」 です。
100羽近い群れで木の実をつついている姿が観察できます。
 太く黄色いくちばしを持ち、かたい木の実でも簡単に食べてしまいます。
桜尾根のイカルの群れ



















斜面の草地で、かさこそと草の実や昆虫などを探しているのは、「ミヤマホオジロ」。
リーゼントにサングラスのような模様が個性的。

ミヤマホオジロ

冬越しのため、北国から渡ってきた、または山からおりてきた野鳥たちでこの時期小峰公園はとてもにぎやかです。
他に、ツグミ、アカハラ、カシラダカ、ジョウビタキ、ルリビタキ、モズなどが観察できます。


桜尾根には野鳥たちの食事のあとがあちこちにありました。
ゴンズイの実
ガマズミの実
鮮やかな目立つ色をした実は、植物から野鳥たちへのアピール。
植物は、鳥に食べてもらうことでタネを遠くに運ぶことができます。

豊富な食料があるからこそ、小峰公園にやってくる野鳥たち。
彼らが毎冬変らずにやってきてくれる環境を、残していきたいですね。


村上レンジャー

2010年11月26日金曜日

紅葉情報

こんにちは、林レンジャーです
最近とても寒くなりましたね。
小峰は朝晩とても冷え込むので、すでにダウンを活用しています。。
小峰にお越しになる際はぜひ暖かい服装もご用意ください。

さて、紅葉情報です。
現在、イロハモミジが見頃になっています。




 同じイロハモミジでも色合いは様々です。
赤みが強いものもあれば、黄色と赤、赤と緑のコントラストなど、とても綺麗ですね。

しかし、小峰では、色鮮やかな紅葉も今週がラストチャンスといったところでしょうか。
週末も天気は良さそうですね。ぜひ、小峰公園へ紅葉狩りにいらしてください。

林レンジャー

2010年11月17日水曜日

秋深まる小峰公園


寒さがぐっと厳しくなった本日の小峰公園。
昨晩の気温も10℃を下回りました。


ふれあい広場や谷戸田周辺の紅葉も見頃に入り、色鮮やかな景色が楽しめます。


















さて、本日の巡回で見つけた小さな秋たち

                  <タイアザミ>                 <オオバギボウシ>


動物のように動けない植物。
でも、新しい場で目を出すために植物はタネを作ります。
タネは、風に乗ったり、動物につかまったり、弾けたり、転がったりとさまざまな工夫をしています。










<ガマ>

これからの季節は、木の実・草の実の観察に適した季節です!

ビジターセンターでも、小峰公園で見られるタネの展示「タネの大冒険」を開催中です。
秋の紅葉を楽しみながら、タネの世界に触れて見てはいかがでしょうか?


また、木の実・草の実を観察しリースを作る公募イベント
「森のクラフト!~秋の実りのリースつくり~」も開催予定です。
詳しくはイベント案内をご覧ください。
こちらクリック→http://www1.ocn.ne.jp/~komine/event_info.html


笠松レンジャー






2010年11月8日月曜日

開花情報

きのうは「立冬」。そろそろ冬の気配が感じられる頃です。
昼間はポカポカ陽気でも、日が沈むとぐっと冷え込むようになってきました。
小峰公園でもこの冷え込みで木々がだいぶ色づきはじめました。

ケヤキ広場のケヤキは今が見ごろ。
みかん色の落ち葉がキラキラと舞い散る様子にみとれてしまいます。












今日はそんな秋深まる小峰公園で確認した花をご紹介します。

尾根道を歩くと11月の秋の花が花盛りでした。
よく目につくのがこの花。


















くるんと丸まった細い花びらのかたちがユニークな
「コウヤボウキ」です。



















秋が深まると咲き始める「リュウノウギク」も
沢山花をつけています。

その他開花が確認された植物
リンドウ・センブリ・ノコンギク・シロヨメナ・ノハラアザミ
アズマヤマアザミ・ヤクシソウ・アキノキリンソウ・キツネノマゴ
ハキダメギク など

ケヤキ広場にはこんな花も咲いていました。



本当は春に咲く「コスミレ」、スミレの仲間です。
今年の異常気象のせいでしょうか…、
可憐な花がいくつも見られました。

村上レンジャー

2010年10月24日日曜日

谷戸田の稲刈り


 10月も下旬。ここのところぐっと冷え込み、
イロハモミジやケヤキの枝先が徐々に色づきはじめています。
 今日は桜尾根でジョウビタキがさかんに鳴いていました。
今シーズン初めての確認です。いよいよ冬鳥シーズンの始まりですね!

 小峰公園ではすべての田んぼの稲刈りが終わり、谷戸田の景色ががらっと変わりました。



刈り取った稲は、はさかけに掛けて天日で乾燥させます。 
  
刈り取ったばかりの稲

刈り取って1週間の稲

逆さまにつるして天日で干すことで、稲に残った栄養がすべてお米にまわり、
美味しいお米になり、乾燥させることで保存性も高まります。
 最近の機械での稲刈りは、稲刈りと同時に脱穀もしてしまうので、
天日干しにはせず、モミの状態で乾燥機で乾かしているそうです。


 来月は、昔ながらの道具「千歯こき」を使い、しっかり天日干ししたお米を脱穀します。


昨年の脱穀の様子
 

脱穀は、自然体験教室で一日体験もできます!ご興味のある方は是非ご参加下さい。

(詳しくは こちら から、「自然体験教室」の欄をご覧ください。)


村上レンジャー



2010年10月15日金曜日

秋色さがし

 10月も中旬にさしかかりました。
昔の暦では、今頃の時期を「寒露(かんろ)」というそうです。
キクの花が咲き、木々の葉も色づきはじめ、露が冷気で凍りそうになる、
いよいよ秋本番の頃です。
 と、いっても、今年はまだまだ露の凍りそうな寒さにはならず、
紅葉も例年よりすこし遅めの様子。
小峰公園でも、木々の紅葉が楽しめるのはまだ先のようです。

 それでもたしかに、秋は深まっています。
今日は、いつもの見まわりをしながら、公園の秋色をさがしてみました。





 

              












   

                     
                     
       

  
 















*左上から、ノコンギク・ガマズミ・稲穂・ノハラアザミ・サクラ・ミゾソバ・ヘクソカズラ


 目線を変えて歩いてみると、はっと息を呑むほど美しい色に出会えました。
秋色さがし、おすすめです。


村上レンジャー




2010年10月11日月曜日

開花情報

今日はとてもいい天気、まさに秋晴れといったところですね。
こんなさわやかな空の下、小峰公園ではたくさんの秋の花が見頃です。
今日は最近開花が確認された花をご紹介します。
ジメジメした薄暗い林で妙な存在感を放つこちらのお花。

ギンリョウソウモドキ





















菌から栄養を得て生活をしているギンリョウソウモドキ。
東京都西多摩地区では絶滅危惧種に指定されています。

そして先日ひのき広場で確認されたサラシナショウマ。


サラシナショウマ



















まだ咲き始めですね。これからもっと開いて試験管ブラシのようになります。

以下、今小峰公園で見られる開花植物です。
ぜひ参考にしていただいて秋の散策にお越し下さい。


ユウガギク、シラヤマギク、シロヨメナ、ノコンギク、ガンクビソウ、ノブキ、オケラ、オトコエシ、ツルニンジン、ギンリョウソウモドキ、ナンバンギセル、ノハラアザミ、アズマヤマアザミ、キバナアキギリ、キツネノマゴ、マツカゼソウ、ツリフネソウ、ヤブツルアズキ、サラシナショウマ、ミズヒキ、ミゾソバ、ヒガンバナ、イボクサ、ツユクサ、キンエノコロ

林レンジャー

2010年10月6日水曜日

ナンバンギセルと秋の風

 ずいぶん涼しくなったなあ と思っていたら、いつの間にかもう10月。
食欲の秋、運動の秋、そして自然の中で遊ぶにも秋は最適な季節です。
暑さが落ち着き、秋の風が吹き始めると、小峰公園もハイキング目的のお客様が増えてきました。
 今日は、そんなお客様に
「ナンバンギセルはどこに咲いているの?」
と尋ねられました。

 そこでご紹介したのはこの場所。

  ビジターセンターの玄関のすぐ脇のススキの根元です。
 ススキの葉をどけて見ると、こんなお花がお目見えします。
この場所では9月の頭から咲き始め、まだ花が見られます。

 ただ今回ご紹介したいのは、お花ではなく、花のあと。
9月に花を咲かせていた株は、ピンクの花びらがしおれ、ぷっくり丸くふくらんでいます。

  その丸い部分をよ~く見てみると、はちきれて中から黄色い粉のようなものが出ています。
ゆびでつつくと、パラパラとこぼれ出ます。
 色は花粉みたい。でも花は終わったのに花粉が出るはずはありません。
 
  じつはこれ、ナンバンギセルのタネ!
とても小さいですが、ひとつひとつがタネ(専門的に言うと種子)です。うまくいけばこの一粒から発芽をします。
今日は雨でしっとりぬれていましたが、お天気がよくて乾燥してくるとサラサラと秋風に飛ばされて運ばれます。

ナンバンギセルは、タネを極限まで軽く小さくして、風を味方につけているのですね!




* ナンバンギセル (漢字名 南蛮煙管) ハマウツボ科 
 
 ススキやミョウガなどの根に寄生する寄生植物。
 光合成をせず、寄生主から栄養をすいとり成長する。
葉は退化し、秋になると地面から花芽がのびてきて花
を咲かせる。
 小峰公園では9月~10月にかけて園内各所で見られる。
 名の由来は、外国のキセル=マドロスパイプに形が似て
いることから。



村上レンジャー

2010年10月2日土曜日

季節の移ろい

こんにちは。林レンジャーです。
小峰公園も急に涼しくなりました。キンモクセイの香りが一層秋を感じさせてくれます。。
そして、秋の風物詩と言われる「モズの高鳴き」もよく聞くことが出来ます。
モズ(メス)




















キィーキーキィー とかチキチキチキ・・・・と鳴いたりします。
これはモズがなわばりを主張するために鳴いています。
食物が少なくなる秋・冬はオスもメスもなわばりを作り、食物を確保しながら生活をします。

一方木の上でニーニーという鳴き声。
4羽ほどのヤマガラの群れを発見。お食事中の1羽をパシャリ。



















エゴノキの実を足でしっかり押さえて、くちばしで皮をはがしています。
その場で食べてサッと飛んでいきました。

モズと違い、こちらは群れをつくっていました。さらに冬になるとシジュウカラやエナガなどの違う種類の鳥と群れを作ります。群れは沢山の目があることで効率よく食物を見つけられる、というメリットがあります。

夏が終わってばかりという感じですが、確実に季節が移ろいでいますね。
季節にあわせて変化していく自然に目が離せません!

林レンジャー


明日は里山ミニ教室です。
・ガイドウォーク「秋の昆虫さがし」 
11:00~12:00    担当:林レンジャー

・クラフト「毛糸でつくろうカヤネズミ」
13:30~15:00    担当:笠松レンジャー

・受付は当日の開始30分前からの受付となります。
・定員は各回20名程度です。
・無料

お問合せ
小峰ビジターセンター 042-595-0400

皆様のご参加お待ちしております。

2010年9月25日土曜日

飛び跳ねる生き物

はじめまして。笠松レンジャーです。
ぐっと寒さの増した秋晴れの小峰公園では、ようやく稲穂が膨らみ始めました。


















この時期、谷戸田周辺を歩いてみると、元気良く飛び跳ねる生き物に出会うことができます。
コバネイナゴやハネナガイナゴなどバッタの仲間たちです。











← コバネイナゴ



稲の葉を食べてしまい、害虫として位置付けられてきました。
もちろん他のイネ科の植物も食べます。

昔は、大量に発生するこの時期に網で捕まえて、佃煮などにして食べられてきました。
現在でも、食べられている地域はたくさんあります。
小峰公園では、カエルやモズなどの野鳥がイナゴを食べて生息しているので、駆除はしていません。自然の生態系にお任せしています。

谷戸田周辺を歩くだけで、簡単に見つけることができます。
皆さんもぜひ観察をしに、小峰公園にお越し下さい。

ヒガンバナも見頃を向えています。





←ヒガンバナ
   (見頃)




笠松レンジャー


2010年9月16日木曜日

秋雨に咲く

はじめまして。村上レンジャーです。
今回は小峰公園の開花情報をお届けします。

今日は、朝から雨が降りつづき、公園のなかもひっそりとしています。
見まわりで桜尾根をのぼっていると、霧が立ち込め、まるで深い山の中に迷いこんだ様です。


足元では、鮮やかな秋の花が秋雨にしっとりとぬれ、いつもとは違った表情。
桜尾根にはこんな花が咲き始めていました。

 

レモンイエローの花色がやさしげな、「キバナアキギリ」です。

低い山に多い花で、口をぱっくりあけたような花をつけます。
花壇でよく見る園芸種のサルビアの仲間です。花の形やつき方がよく似ています。
あちこちに花芽がのびだしており、もう少ししたら桜尾根の主役になりそうです。

そのほか、いま園内で咲き始めている秋の花々をご紹介します。  

ツリフネソウ
 (そろそろ身頃)
ミゾソバ
(咲き始め)

ノハラアザミ
(そろそろ見頃)

 ↑クリックすると大きな写真が見られます。


いつもと違った景色に出会える雨の日の散策、おすすめです。
だだし枯葉などですべりやすいので気をつけて、
足元はしっかりとした靴で、おこし下さい。


村上レンジャー