2011年2月14日月曜日

冬と春のはざま

三連休があけて、すこし静かな小峰公園。
今朝は白く雪化粧をした 大岳山(おおたけさん)がよく見えました。



奥多摩三山のひとつである大岳山は、ビジターセンターからよくながめられます。
どこから見てもすぐ分かり、毎日見ていると親しみがわいてくる、特徴的なかたち。
昔から信仰の山として崇められてきたのにもうなずけます。

さて、今日もまだまだ雪の残る小峰公園内を見まわっていると、谷戸田のため池に春を知らせるこんなものを見つけました。


大人の手のひらを広げたほどの大きさのものが 2かたまり、ため池のガマの生えていた浅いところに沈んでいます。

拡大するとこんな感じ。


ゼリー状のぷるぷるした中に黒い物体。
それが、たくさんたくさん集まっています。

皆さんもうお分かりでしょうか?
これは「ヤマアカガエル」というカエルの卵塊(らんかい)です。どうやら2、3日前に産卵したようです。

ヤマアカガエルは春一番、まだ雑木林の木々が芽吹く前に、流れのない浅い水辺で産卵します。
小峰公園では、毎年谷戸田のため池などで卵塊が観察できます。

繁殖期以外の季節は、産卵する水辺のまわりの林の中で生活しています。
下の写真は去年の8月に、里山尾根の雑木林で出会ったヤマアカガエルです。



水辺と、林、両方の環境がととのっていないと生きていけないヤマアカガエル。
いつまでも小峰公園に住んでいてもらいたいものです!

雪景色のなか、今日もひとつ春をみつけました。


小峰公園でも今夜は雪。
まだまだ雪はなくならなそうです。
道に積雪があまりなくても、前日に溶けた雪が翌日凍ると、大変危険な状態になります。
さきほどご紹介した大岳山も冬季は軽アイゼンが必要です。
小峰公園以外にも、ハイキングや登山を予定されている方は、油断せずきちんとした装備でお出かけください。


村上レンジャー